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タイトル
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昼行灯の水牛
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目的地 |
アフリカ・中東 > ケニア > その他の都市
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場所 |
アンボセリ |
時期 |
1998 年 9 月 |
種類 |
景色 |
コメント |
―― 昼行灯の水牛に捧げる・・・ ――
ワインリストに「ビラージュ」とあった。 いつものように・・・・・知ったかぶりして注文した(笑)。 1, 600シリング。つまり1シリング約2.5円として4,000円! なんちゅーこっちゃ。 このお金があれば、当分ケニアで暮らしていける金額だ。 観光客とはいえ、後ろめたい気持ちにさせられ・・・・ることは、そのときはなく(笑)テーブルを囲む女の子たちのグラスになみなみと注ぐ。 あっという間に瓶に残ったワインはごくわずかになった。 そのことに対して、ひとりで大枚はたいたのにと、損得勘定(感情)が働いた。心のなかで泣いた。 私はつくづくセコイ男だ。 「カンパーイ!!お近づきのしるしに!」 私は自分のセコサを打ち消すかのごとく、勢いよく音頭取りを行う否や、一口何百円もするワインを吐き出しそうになった。 「そういえば、お子さんいらっしゃるんですよね〜」 いきなり、またかいっ。 吐き出しそうになったのはいきなりの突っ込みばかりではない。 ―なんだ!?このまずいワインは!?― 「なんで、そんなこと知ってるの?今朝、ここに来るとき、Mちゃんにも突っ込まれたんですけど・・・・・・」 「ネコちゃん情報で知ってるんです」 微笑む、ショートカットで目の大きなふくよかな若い女。 もう一台のワゴンのグループだ。 仮に1号車としておこう。若い女性二人に、若いノッポとチビというわかりやすい男性コンビ。 8人の組み分けはすぐに決まった。大阪3人組と私が1人参加だからだ。 このうら若き女二人とMと私、という組み合わせは永遠に無理だろう・・・・・・・。 「だって、ナイロビのレセプションで切手を買おうとしたら隣にいるお兄さん(笑)、あなたがデスクに置いたハガキが目に飛び込んできたんだもん〜」 「ネコちゃん」と呼ばれる、ネコ?というよりは犬目風の(笑)感じで、額が広く、髪の長い女が説明を加え始めた。 「奥さん、すっごく綺麗なの〜」と猫目のM。 「さっき車のなかで写真を見せびらかしてたわよ」と細目ワニ目のSが続く。 「わ〜、見たい見たいっ!でね、――○○ちゃん、元気ですか?パパはアフリカでお仕事がんばってます――って書いてあったのよ〜〜〜(笑)」 それ、―目に飛び込んできた―という国語は正しくないんではないですか? 「し・ご・と、ですかぁ〜?」吹き出すようにノッポとチビが同時に叫ぶ。 あんたら、やっぱりナイスコンビだわ。 なんとなく幸せな、昼下がりのロッジ。 風は微動だに吹く気配はないが、高原のサバンナは比較的涼しく、しのぎやすい。 風がないため、厚い雲に覆われたままのキリマンジャロはどうやら拝めそうにない。 レストランのテラスのそばをドグエラ・ヒヒが堂々、横切っていく。 |
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