メッセージを送る 


<<      3   4   5   6  7   8   9      >>

晴れた日にーモロッコへ
晴れた日にーモロッコへ

タイトル  晴れた日にーモロッコへ
目的地 アフリカ・中東 > モロッコ > カサブランカ
場所 カサブランカ
時期 1992 年 7 月
種類 景色
コメント 1991年8月21日−−−ギリシアからの帰途に向かうエリニコン空港の売店で
求めた新聞の一面はゴルバチョフの顔が大きく載っていた。          
ギリシア文字の大きな見出しでは何を意味するのか全く読み取れなかった。   
帰国後、ゴルバチョフが失踪したことを大きく日本のニュースで取り扱っていた。
アラル海沿岸の村かどこかに監禁されている恐れがあるらしい。        
クーデターだった。                            
だが、それは世界中の嘲笑を浴びることになる茶番劇であることを知るのにたいし
た日月をようしなかった。
次の「国の顔」は単なるパフォーマンス好きの酔っぱらいだった。 
さらば、ロシア。さらば、モスクワ。                    
1時間後モスクワ空港の滑走路から眺めた飛行機のフラッグはどれもが旧ソビエト
連邦の赤の国旗、そのままであった。
トランジットは旅人の気鋭を削ぐ中継地なのか?    
憧れの地へ向かうのに、いつも何がしかの心痛を味あわねばならないほど、地球は
まだまだ、広かった。
そういえば、アンカレッジ空港での妙な大阪弁ももの悲しかった。   
マドリッドを早朝のフライトで立ち、いよいよ地中海を隔てたアフリカの大地へ。
地中海をものの5、6分飛ぶとリーフ山脈が湾曲した海岸沿いに見下ろせた。  
アフリカだ−−−−−−−− 。                      
雲のかすかむこうは雪をかぶったアトラス山脈も見え隠れしている。      
ハッサン5世国際空港に降り立つと、今まで嗅いだことのないような匂いがした。
地中海周辺の町には独特の匂いを感じ取ることがあるような気がする。     
マドリッドではレモンと羊の頭のグリルの匂い、イスタンブールはレモン水の匂
い。  
アテネはミモザの花とオリーブの匂い、ローマはにんにくオレガノなどなど・・。
そしてベニスは冬だったのにマリーゴールドの花。カサブランカはどうであろう?
パスポート審査をいつもと同じようにドキドキしながら通過した後、バッケージを
待つ間、ツーンと鼻に突くような匂いがした。                
経験のない匂いにとまどった。
旅は5感の一つ嗅覚の発見の旅であるのかも知れない。 
しかし、空港をでる時、それは、突貫工事中の石灰岩の匂いだとすぐにわかった。
からっと晴れた日だった。                         
やはり、日差しが強い。                          
最初に目にしたのは、案の上と言うべきかナツメヤシの木々だった。      
空港の外の広場には、私達旅行客を歓迎するかのように緑星と真紅の国旗が何本も
はたはたと、はためいていた。                       
カサブランカへ向かうハイウエイにも100メートル感覚で旗を見かけた。   
ここは、王国。                                 

そして旗の意味するのは−−−−−−−−。                 
今日は、ハッサン国王の62回目の誕生日だった。              
何かとてもいいことがありそうな、そんな晴れた日だった。 


<<      3   4   5   6  7   8   9      >>




コメント


トラックバック
トラックバックURL
http://www.trave-l.com/modules/tbAny/tb.php/5861