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ナクル湖畔にて
ナクル湖畔にて

タイトル  ナクル湖畔にて
目的地 アフリカ・中東 > ケニア > ナクル
場所 ナクル
時期 1998 年 9 月
種類 景色
コメント アンブレラ・ツリー、テーブル・ツリーなど、遠いアフリカへ来た旅愁をそそる。
紫色の並木がそれは美しいジャカランダは10月から11月にかけて咲くので9月に訪れた私たちをなごますことはなかったが、ナイロビではポツポツ咲いているのを見かけた。
旅の最後が近づくナイロビに向かう車窓から平原に1本だけ咲くアロエも印象的だった。
熱帯から南部に広がる約300種あるユリ科の花だ。
 カントリークラブを発ち、ニエリから北上してきた道をさらに北へ向かう。
私は舌の根が乾かぬうちにビデオを撮り続けた。
ジェットコースターのように上り下りを繰り返す丘、また丘の道。広陵が過ぎたら、今度は眼前に広がる黄金の麦畑。景色はどんどん広がっていき、遠くに青々とした山脈。
ディーネセンが綴ったのと同じ「重量にない、絶えずかたちを変える豊かな雲がそびえたつ」空は濁りのない水色だ。
その空も太陽が昇るにつれ、色彩を変化する。
藍色に、また群青色にと―――。
めくるめくこの美しい風景を撮らずして―――。
道の沿線にはときどき村(パトリックは「町です」といつも強調するが・・・)があり、瘤つきの牛が草をはみ、少年たちが牛の世話をしている姿があった。
いくつかのほんとうの町を過ぎると、再びお馴染みのサバンナになり、ユーフォルビア・インゲスが群生していた。
続いてコーヒー園が広がり、そしてなだらかな斜面には紅茶畑が緑豊かに繁っていた。
豊かな景観に、ついつい心も踊り、Mと私はいつしかともに歌を歌った。

「ジャンボ ジャンボ ブアナー
ハバリ ガニ ムズリ サナー
ワゲニー ンワカリ ビシュワー
ケニヤ イェトゥー
ハクナ マタタ
ハクナ マタタ」

みんなが知っているアフリカのケニアの歌だ。
「やあ、だんなはん、今日も元気でっか?」が要約らしい(笑)。
この青空に吸い込まれていきそうな歌をパトリックは黒檀の顔を赤く染めながら(笑)私たちと一緒に
か細く低い声でなんとか歌い上げた。
――パトリック・・・・・・・音痴なんだね(笑)――
真っ青な空のもと、明るく歌おう「ジャンボ」と。今日一日きっといいことがある。

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