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タイトル
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10月の空3
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目的地 |
日本・アジア > 日本 > 愛媛県
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場所 |
愛媛 |
時期 |
1999 年 10 月 |
種類 |
景色 |
コメント |
カイロのラムセス中央駅で、ルクソール行きのワゴン・リー社の寝台列車を待つ間のひととき−−たまたま同じテーブルに居合わせたミスル社のヤスルにそっくりなのだけどヤスルとは別人のガイドとコムオンボの衣料商人にアラビア語を教えてもらったり、お互いの身の上話をしたりして楽しい一時を過ごした。 打ち解けた私たちの友情にと、キオスクで紅茶を4つ求めて彼らに勧めた。 私がヤスルに教えてもらったティーバックの紐をスプーンに巻きつけて絞り漉す姿を見て彼らは目を丸くした。 「君はエジプト人だったのか?」と二人におどけられた。 指輪をなくして意気消沈していた私は一時の友情と、プラットホームにひんやりとした風が吹き梢がざわめくのを、 「ブリースイズナイス」とある単行本で知った言葉を口にした。 アブシンベル行きはハプニング続きだった。飛行機の変更、その飛行機はこない、乗り込んだ飛行機は別の航空会社だった、帰りはカイロ行きの飛行機が出な い・・・・。 むちゃくちゃだったが、むちゃくちゃ楽しかった。 予定外にまたアスワンへ戻ってきた。 エジプト・エアーの人たちと南アフリカ老人クラブと唯一の現地人と私たちを乗せたバスは砂漠を抜けバスマホテルへ滑り込んだ。 「フライトは8時の予定だから7時に迎えにくる」南アフリカの心やさしいおじさんと別れて、私たちとターバンを巻いた商人三人のみが置いてけぼりとなった。 今日一日食事をとってない。 「 今、 食事はできるか?」閑散としたレストランで尋ねると、喜んでとばかりにオープンテラスへ案内された。二人はそれぞれ肉と魚を注文した。しばらくして供されたのは私が頼んだのは2皿とも魚で妻のは2皿とも肉だったことに腹を抱えて笑った。 ヌビアとアラブの混血のチーフとウェイターへ、 「今度アスワンに来たら、絶対ここに泊まるから」と伝えて間もなく黄昏たカタラクト(狭い流れ)の向こうの丘からコーランの朗唱が流れはじめた。爽やかな風とともに。 アレキサンドリア郊外を海沿いに走り、宮殿近くの海水浴場で地中海の風にあたった。 ミスル社のアルバイトガイド、カイロ大学生のオーラはフランス語のガイドを伴っていたが、なんと二人とも海を見るのが初めてと言う。私たち以上に海にはしゃいでいた。 オーラはリビア国境に近い砂漠の中のオアシスの出身だという。村の名は初めて聞く。 持参していた地図で彼女に「村はどこ?」と聞くが、「わからない」と困惑する。 パーキングエリアの売店で彼女に買ってあげた飲料水はたまたまダイエット・コーラであった。 彼女は、ぼそっと、「ダイエット?必要ないのに」彼女は潮風に吹き飛ばされそうなくらいほっそりしていた。 地中海の風が彼女のスカートにいたずらした−−−。 |
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