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カメルーン ルムシキ山
カメルーン ルムシキ山

タイトル  カメルーン ルムシキ山
目的地 アフリカ・中東 > その他の国・地域 > その他の都市
場所 カメルーン
時期 2001 年 2 月
種類 景色
コメント 風がピタリと止む―――。
時計をみやると5時で、もう明け方だ。
アタシはそのままコテージを出て、朝の空気を吸い、そのままホテルの敷地を出て朝の散歩に出かけた。
ホテルの門を出たとたん、薄闇と朝靄のなかから現れたひとりの少年にまとわりつかれた。
朝日を追って薄っすら赤みがかった方角の道を行くのだが、少年は距離を置いてついて来る。
群れから離れた羊がいた。
小さな丘にはマルラという、太鼓の材料になる丸い梢と美しい密集した葉をもつ神聖な木がたっている。
やさしい空気に包まれた静かな朝だ。
 しばらく歩いていると、前方の深い谷の奥に、昨夜、ルムスキィに向けて未舗装の道路を走る間、闇のなかからときどき浮かんでいたバナナを地に刺したのような奇岩が現れた。
その勇姿は、自然のミナレット(尖塔)のようでもあった。
「――九月のリュムシキは美しかった。
岩山が塔のようになって点在し、その麓は今しがた黄色い花と優しい緑に包まれていた。丸い茅を葺いた家は慎ましく、澄み切った空には上昇気流に乗ってトンビが愉快に飛び、セネガルカッコウが歓喜に満ちて鳴き競っていた。何と「ゼロ」の創造物の奏でる調和の美しいこと―――。
『楽園に帰ろう』 新妻香織 河出書房新書より―― 」
美しいものとは、愛の確立だと思う。

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