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タイトル
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カメルーン 村の子ども
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目的地 |
アフリカ・中東 > その他の国・地域 > その他の都市
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場所 |
カメルーン |
時期 |
2001 年 2 月 |
種類 |
景色 |
コメント |
そのフェリ・フォリ・マジリ(たいそう立派な名前だ)だが、アタシは彼にビデオやカメラなどを詰め込んだリュックを持たしていた。 仲間を従えるフェリはアタシのお供というわけだ。 ずっとアタシが片足を引いて歩いているのに、フェリは慈愛に満ちた相互扶助というアフリカの精神に立ち返ったのだだろうか。 「あとでペンをくれるか?」だったが(笑)。 フェリが連れてきたそのほかの少年たちは、「病気気味の父にあげるのだ」とタバコをせびる者(苦笑)や、あきらかに神聖なマルラの木ではない(笑い)木で彫った人形や楽器を「ペンを買うため」(苦笑)と、売りつけようとつきまとう。 観光化された他の国の商売人攻勢と比べれば可愛いものだが、歩くのに一苦労する今の状態ではあんまり精神上よろしくない。 娘のお土産にでも・・・・と、人形の形をしたマンドリンのような楽器を「いくら?」とは聞かずに(笑)、 「タバコと交換しないか?」と持ちかけた。 少年Bは少しとまどいを見せたが、「父さんに聞いてくる」といって一目散に丘を駆け降りて去って行ったが、すぐに戻ってきてタバコと楽器の物々交換は成立した。 そのあとアタシはおばあさんのポット作りや男性たちの機織りを見学し、サレのなかをお邪魔した後、ルムスキィの村を離れる時間がやってきた。 フェリともいよいよお別れだ。 バスに乗り込むとき、彼はいつの間にか横に従えた少女を妹だと伝え、彼女を指さしながらおねだりしてきた。 「ボンボンをくれないか?」 生憎、彼女にあげるキャンディはもうポケットにはなかった。 彼はあきらめきれないようで、妹の肩を抱き指さしながら席に座り窓から覗くアタシに何か叫んだ。 中古バスの重たい窓を開け、彼が言うことに耳を澄ました。 「ガドゥーーーーーーッ!!」 バスのエンジン音にかき消されそうだったが、たしか彼はそう叫んだ。 |
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